書くだけ書いて、

かわなべひろき、石井宏樹、島崎清大、鹿児島のソングライター3人による雑文集

褒める ーかわなべひろきー

よく人から「お前はなんでも褒めすぎ」とか「褒め上手」とか言われる。だって僕から見て、スゴイな!とか面白いな!と思うような人とばかり普段過ごしてるから僕。そーやって生活してると敢えてそうしようとしなくても、口から出る言葉は自然と褒め言葉が多くなる。

 

僕、元々とてつもなく不遜で思い上がりはなはだしい人間だった。24歳で人生に挫折するまでに多分一生分、人の悪口とか、こき下ろすようなこと言ったと思う。本当、恥ずかしい話、自分の価値観の外にあるもの全否定して、バカにしまくってた。口も滅茶苦茶悪かって二言目には「クソだな」とか言って、人はそんな自分の人生の一部をこう呼ぶのでしょう。「黒歴史」と。

中身ないのに悟ったフリばっかで、ろくに経験もしてないくせに本で得た知識ばっかり語って、イタさ全開。傷つけた人たち、迷惑かけた人たち、不快な思いさせた人たち、本当にごめんチャイチャイよ。

 

そんな僕も、24歳で人生に挫折して4年くらいほとんど毎日死ぬことばっか考えてた時代に色々わかってきて。ド鬱になりつつも仕事だけは行っててギリギリ社会と繋がってた。その日々の中で「自分みたいな人間にも人は優しいなぁ」とか、「人に貢献できたときって嬉しいなぁ」とか、そーゆうシンプルなことに気づいて、人に心から感謝できるように少しずつだけどなっていった。

「人は一人では生きていけない」、言い方変えると「生きていくことって人ありきなんだ」。そんな本で何度も読んだような使い古された言葉の理解を、自分の経験で獲得したのはその時が初めてだった。だったら、自分にとって面白い人が周りにたくさんいた方が、もっともっと楽しくなるんじゃないか、って。


それが悪いことだとは思わないけど、たまにならいいけどいつもいつも口を開けば愚痴や他人の噂、損得や利害でしか人を見ていないような人といると(なんか疲れるなぁ)って自分がいて、そうゆう時間とは距離を置いてきた。そうしてたら、スゴイな!とか面白いな!って思うような魅力的な人が自然と周りに残るし、増える。


だから、周りの人に言いたいこと言ってたら結果それが褒める内容になってしまってるってのが、正しい順序。「僕にこれ以上褒めさせないでくれよ君たち!」と周りに言った所で、彼(彼女)たちの魅力が僕にそれを許さないのよオーマイガー。

 

それに、「やる気」だって褒められた方が出るじゃない。ダメ出しされるより褒められた方がもっと頑張ろう、やったろうって何倍も思うじゃない。(僕の場合はの話だから、異議は全面的に認める!)

だから、例えば好きな友達のアーティストにも伝えられる限り伝える。あなたの曲のこの部分がとても素晴らしくて好きですと。ファンとしてはもっと良い曲たくさん聞かせて欲しいじゃんね。やる気になってどんどん量産してくれたらこっちも楽しみ増えるし嬉しいじゃんねオーマイリルガー。


人生の闇の時代に気づいた「人に貢献できた時って自分も嬉しい」の一番身近な例の1つが、「褒めること」なんじゃないの?とも思う。だって「あなたのここは素晴らしいよ」って伝えるとほとんどの人が喜んでくれる。それってもう立派な人さまへの貢献じゃない。喜んでもらえたら自分も嬉しいじゃない。嬉しいが嬉しいを呼ぶじゃない。論調波田陽区みたいじゃない。


「褒め上手」とか「なんでも褒めすぎ」とかよく言われる僕ですが、そーゆうことなんで。

じゃ、今日はこの辺で。


かわなべひろき
(1983年うまれ 美容師、在宅系音楽家、セルフ朝礼家)
Twitter https://twitter.com/kawanabehiroki
ブログ http://kawanabehiroki.hatenablog.com/
音楽 https://m.soundcloud.com/kawanabehiroki
勤務先美容室 https://mekashiya.amebaownd.com/